最低な夜に
缶ビールを開ける音だけが響く
白いレースのカーテンが優しく揺れている
だってこの部屋からは
月なんか見えないし
冷蔵庫を開けて並んでいるのは
飲みかけのペットボトル
寂しく思うのは
きっとふたり過ごした時間が
頭にこびりついたまま
剥がれてくれないから
知らない街で同じように
想ってくれていたらなんて
考えてしまうのは胸に留めて
大きく息を吐き出した
こんな最低な夜を招いたのは
何より僕のせいだ
玄関の靴をいつも並べてくれていた事に
君がいなくなってから気付きました
隣を歩く時「左側がいい」
っていう君のこだわりを
思い出してしまうけど君はいなくて
幸せだったと割り切って
未来に期待できるくらい
強い人だったよかったのかな
悲しませないようについた
嘘も本当は気が付いていたんだ
知らない街で過ごす君を
想像して苦しくなって
叶わなかった約束 ついた傷も
思い出して涙する夜が
どうか僕だけじゃなくて
君にも訪れますように
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